Porte Bonheur

珈琲や美味しいもの、建築やデザインなど好きなものだけ。映画ブログではないつもり

映画:桜桃の味

自殺を決意した男が老人との出会いにより生きる喜びに気づいていく姿を描く不朽の名作

ストーリー
運転する車に人を誘い入れては「明日の朝、穴の中に横たわった自分に声をかけ、返事があれば助け、返事がなければ土をかけてほしい」と奇妙な依頼をする中年男のバディ。みな一様に拒絶するも、最後に乗せた老人は、彼に生きることの喜びを語り始め…。

 

U-NEXT:桜桃の味

 

Amazon

 

「わしらは知り合って間もないが

行っても友達

行かなくても友達

いずれにしても

わしはあんたの友達だ

 

行っても友達

行かなくても友達だよ」

 

バゲリさんの大きな愛溢れる心からの言葉にジーンときました。

 

 

バディのしつこい「返事がなければ?」の問いに返した

「返事をするさ きっとする 信じてる」と言う言葉に胸を打たれました。

 

それでも返事をしなければ何をするか言ってみてとバディに言われ、返した

「やるのは簡単だが口に出すのは辛いことなんだよ 正直言って辛いことなんだよ」っとバゲリさんの言葉には愛が宿っていました。

最後まで「きっとあんたに再会できるさ」と手付金を受け取らなかったのは、少しの希望だったのでしょう。

 

寝てるだけかもしれないから石を2つ投げてとか

体も揺すってとわざわざお願いし直しに行ったバディの行動に
少しの迷いと言うか実行しないかもしれないと言う気持ちの芽生え、決意のぐらつきを感じました。

 

しかし兵士の青年への悔い下がり方がしつこかったなぁ。

それから車のタイヤが片方脇に落ちちゃったら、知らない人たちが走って

当たり前のようにワラワラ集まり引き上げてくれるシーンがとても素敵でした。

 

ラストはどう受け取るか?によりますね。

兵士たちの笑顔、生命力、手に持つ美しい小花、美しい陽射しと澄んだ空気感

荒地のはずだったのに緑がいっぱい。

 

自殺はダメなこと!早まるな!心を改めなさい!

そんなことを言わずに自分の経験と、その時自分がどんなことを感じたのかを伝え

時折「それでも君は目を閉じてしまうのか?」と問いかけるバゲリさんは

さすが年の功だなぁと。
バゲリさんも家庭を抱えているのにお先真っ暗、人生もう終わった

と一度は死のうとした人だから言葉が本物だったし
バディも少し言葉に心が傾いたのだろうなぁ。

 

あんな風な愛を他人に表現できる人は、世界中でも高齢者がほとんどと言うのが悲しいですね。

まぁそうなれないで高齢になることの方がとても悲しいですが。

 

 

いや〜、この作品マイリストから消せませんでした。

評価が低いのは「ダラダラ&明確なラストではないから」そう捉える人の割合が多いと言う事なのかな。

私が今、心が相当疲れている時でこの作品を見て良かったなぁと思いました。

マイナスオーラの出ている重い作品ではないので同じような心情の人でも見られる作品だと思います。

 

1997年かぁ、古い作品と感じない作品でした。

良い物語が見られて嬉しい。

プロフィール


音楽(Jazz,Funk,Soul,R&B)、珈琲、ネコ、建築など
私の好きが詰まったブログ。
それを眺めてホッコリしてくれる人がたら良いなぁ。

コメントを頂けると嬉しいです。

詳しいプロフィールはコチラ


当ブログはアフィリエイトリンクを含みます。