ストーリー
格安航空会社で客室乗務員として働く26歳のカサンドラは、フライトとパーティを繰り返す、しがらみのない生活を送っていた。しかし、ある災難がきっかけで、地に足の着いた世界と再びつながることを余儀なくされ、隠していた自身の痛みと向きあうことに…。
カサンドラの誰にも執着しないスタイルの考えに変化が生じる様を
生々しく描いた作品と言った感じでしょうか。
カメラワークが良かったです。
車では揺れるし、プライベートな時間はホームビデオのようになったり
カサンドラを傍で見ているかのような、自分も画面の向こう側にひっそりいるような感じなのがこの作品のポイントだったかも。
通常の撮りましたと言う作品ならダラダラ系になっていたかもしれないなぁなんて思ったり。
実家で姉妹でタバコを吸う暗闇。
あの暗闇が互いに心の内を話しやすくしたように思います。
そして妹の言葉で、謝る機会をもらった姉。
ごめんねと言えた事。
父と娘3人で初めて母の事を口に出せた事。
家族の誰にとっても、あのタイミングにカサンドラがひょこっと帰ってきて良かったと思えました。
あの大きな岩を間近に見に行ってカサンドラは折り合いをつけられたのかもしれない。
保険の手続きに進むことで初めて父は妻の死を受け入れたのかもしれない。
ドバイで働き始めるカサンドラは、誰かをふと愛してしまうかもしれませんね。
地味ですが良い作品でした。
カサンドラの気だるさと品のなさをアデルさんが上手く演じていました。