Porte Bonheur

珈琲や美味しいもの、建築やデザインなど好きなものだけ。映画ブログではないつもり

映画:ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ

サンフランシスコ。祖父が建て、家族と暮らしていたことのある瀟洒(しょうしゃ)なビクトリアン様式の家に深い思い入れのあるジミー(ジミー・フェイルズ)は、観光名所となったその家を現在の家主が売りに出したことを知る。もう一度、そこに住むことをかなえようと駆けずり回る中、ジミーは家族や常に自分を支えてくれる親友モント(ジョナサン・メジャース)の存在のありがたみや大きさを噛み締めていく。やがて、財産を持たずとも守りたい大切なものが心の中にあるだけで人生は悪くないと思うようになる。

 

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好みも評価も別れる作品だと思いますが、良い作品に出会えました。

全ての背景には黒人差別があり

「黒人は若者にすら将来に希望が持てない」事実から

こんな事になってしまって・・・。

なんだか切なかった。

 

そして友情とモントの人を見る心が美しかった。

 

この作品は白人にあたる人達に観てほしいなぁ。

黒人と言われている人達には、若い人にすら

観てなんて言えない。

「今の若い世代(黒人で)は黒人差別なんて知らないでしょう」と

白人は思うかもしれないけれど、彼らはきっと

生活の中で「え?今の何?」と言う違和感のある瞬間に

遭遇していると思います。

その後何故?と考えてみたり、親に尋ねたりして事実を知るのだと。

私は今でもそうだろうと思うので、この作品を観てと言えないのです。

 

違う肌の色と言うだけで、人の心はどうしたのだろう?

人間ってなんなんだろう?

考えが巡り巡ってそんな風に思いました。

白人だって内臓の具合なんかで黄色っぽい顔になったりするじゃない。

頭で理解できない、脳で処理できないものを「隔離」する思考をする人には

自分自身の心の弱さを知ってほしい。

自分の心が何をどう感じたのか、自分の行動からよく心の内と向き合うよう心がけてほしいなと思う。

 

モントとジミー、いつか再会したしてほしいな。

 

 

この作品、全ての黒人が繊細で

他の作品で見る熱さやカっとなりやすい性質のように描かれておらず

こんなに繊細な黒人は見た事がないと思ったのは私だけでしょうか?
そう言った面でも、とても良い作品だと思います。

 

一つのことを延々とこねくりまわしている作品をも捉えられますし

何か起こるか?と言われたら、明確に何かが起こる作品ではないのですが

それぞれの親友との心の繋がりが私にはとても印象的で胸に残る作品でした。

またいつか観たいと思いマイリストから消せませんでした。

 

黒人って言いたくないのだけど、隔てのある作品の感想だと

そう書かないと分からくて黒人と書いてしまっているけれど

その度、胸が痛みます。

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それを眺めてホッコリしてくれる人がたら良いなぁ。

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