素晴らしいドキュメンタリーでした。
一番救いようがあるのはアンワル・コンゴさんでした。
撮影が進むにつれ、シーンによっては何人かの顔色が変わるのですが
アンワルさんは自分の悪夢の原因についても考えていたように
自分のした事についてずっと考えていた人間なのだと思います。
共産主義者は悪だから殺して当然
心からそう言う考えの人間ならい撮影で拷問される側を演じても
笑っていられるし、相手の立場にならないはずです。
そう言う人間ではないからこそ、映画撮影に当たって当時の事を
連日思い出し、鮮明に語る事はきつかっただろうと思います。
悪夢だけでも充分苦しんでいたから、思い出さないように生きていたのでしょうね。
アンワルさん、お金があるのならプレマンを辞め
陸続きではない海外に移住をして
今後は他人を傷付けない人生を選んで欲しいと願う。
殺さなきゃいけない、自分の良心がそう言い聞かせた
自分のした事は正しかったのか?
カルマで言うなら自分の手足が使えなくなっても当然
この人の言葉がなかったら、犠牲者の親族は見ていられない作品になったと思う。
この人は撮影後、暫くはこれまで以上に苦しんだと思います。
この作品を見ていると国としての考えが変わっていない事がわかるので残念でなりません。
シチリアのマフィア問題より酷いかもしれない。
アルワンさんは俳優タイプですね。
演じているうちにその人になってしまい、撮影後も抜けられない
そんなところが俳優むきな人だなと思いました。
アクト・オブ・サイレンスも必ず観ます。